CAN monitor 使い方ガイド

CAN monitor とは

GR86/BRZの油温・水温をリアルタイムで表示する車載モニターです。
純正メーターでは確認しづらい車両情報を常時表示し、危険な温度や油圧低下を音と画面で警告します。
さらにAndroid版 RaceChrono へ車両データをリアルタイム転送できます。
サーキット走行からワインディングまで、愛車の状態をいつでも把握できます。

主なポイント
  • 水温・油圧の表示と、異常時のワーニング通知に対応します。
  • RaceChrono連携は Android版に対応。 ※注意 iPhone版は非対応
  • CAN monitor単体でも使える構成です。
⚡ ファームウェア更新はこちら 入手方法、RaceChrono使用例などはこちら
Oil Graph ページ 温度・油圧モニター ページ
接続イメージ(簡易図)
車両 CAN
CAN monitor
Android RaceChrono

ロガー開発キットを追加すると、油圧・ミッション温度・デフ油温などの拡張情報も扱えます。
さらに、CAN monitor単体での使用も可能です(ロガー開発キット無しで油温・水温のみ表示)。
※ CAN monitor単体で使用する場合は、ロガー開発キットからのCAN受信を「Disable」にしてください。
これにより、油圧やデフ温度などの警告がロガー開発キット無しでも表示されなくなります。

CAN monitor 構成
画面一覧

タップで画面が切り替わります(有効な画面のみ循環)。

TEMP2 画面 — 水温 / 油温 / 油圧
通常
水温・油温・油圧を
大きな数字で表示。油圧は常に緑色。
警告 Stage 1
WARN 値 0 超: 温度値のみ赤に変色
油圧は緑のまま
警告 Stage 2 (Max)
WARN 100%: 背景が赤く点滅
温度値は黒文字に
TEMP4 画面 — 水温 / 油温 / ミッション温 / デフ油温 + 油圧
通常
4種類の温度を2列表示。
下部に油圧バー。
警告 Stage 1
温度値のみ赤。油圧は緑のまま。
OIL_GRAPH 画面 — 温度値 + RPM vs 油圧 グラフ
OIL_GRAPH
上部: 水温(左) / 油温(右)
下部左: 油圧値
下部右: RPM(X) vs 油圧(Y) の散布図
点の色 = 油温
< 30°C
30–39°C
40–49°C
50–59°C
60–69°C
70–79°C
80–89°C
90–99°C
100–109°C
110–119°C
120–129°C
130–139°C
≥ 140°C
Throttle 画面 — アクセルポジション vs スロットル開度 グラフ
Throttle
上部: 水温(左) / 油温(右)
下部左: 油圧値
下部右: アクセル開度(X) vs スロットル開度(Y) の散布図
※ CAN 直結接続専用
点の色 = 回転数
〜 800 rpm
〜 1600 rpm
〜 2400 rpm
〜 3200 rpm
〜 4000 rpm
〜 4800 rpm
〜 5600 rpm
〜 6400 rpm
〜 7200 rpm
〜 8000 rpm
G GRAPH 画面 — 横G/縦G ダイアグラム
G_GRAPH
Gグラフ専用の「グラフのみ」表示画面
横G(X) / 縦G(Y) の散布と軌跡を表示(点の色 = 車速)
中心の白点 = 現在値 / 緑円 = 1G ガイド
<< ボタン / >> ボタンでズーム切替(1.0x / 1.5x / 3.0x)
4sec ボタンでトレイル(軌跡)の表示時間を切替
※ CAN 直結接続専用
点の色 = 車速
〜 20 km/h
〜 40 km/h
〜 60 km/h
〜 80 km/h
〜 100 km/h
〜 120 km/h
〜 140 km/h
〜 160 km/h
〜 180 km/h
〜 200 km/h
〜 220 km/h
220 km/h〜
G GRAPH 操作動作
<< ボタンズームアウト(1段階)
>> ボタンズームイン(1段階)
軌跡表示時間選択 ボタンリアルタイム軌跡の表示時間を8sec 4sec OFFで切替。Racechrono転送中は転送速度が落ちるため、自動でOFFに変更されます。
ズーム倍率1.0x → 1.5x → 3.0x(再起動後も保持)
表示範囲X軸: 横G -2.0〜+2.0 / Y軸: 縦G -1.5〜+1.0(0G基準を維持して拡大縮小)
Brake 画面 — ブレーキ圧 vs 減速G グラフ
Brake
上部: 水温(左) / 油温(右)
下部左: 油圧値
下部右: ブレーキ圧(X) vs 減速G(Y) の散布図
赤丸 = ABS 作動中
※ CAN 直結接続専用
点の色 = 車速
〜 20 km/h
〜 40 km/h
〜 60 km/h
〜 80 km/h
〜 100 km/h
〜 120 km/h
〜 140 km/h
〜 160 km/h
〜 180 km/h
〜 200 km/h
〜 220 km/h
220 km/h〜
GEAR 画面 — ギア / SPD / RPM
通常 (黒背景)
現在のギア・速度 (SPD)・RPM を表示。SPD / RPM のピーク値を青色で表示
Yellow Zone
RPM ≥ 黄マーカー: 背景が黄色
Red Zone
RPM ≥ 赤マーカー: 背景が赤+音
TPMS 画面 — タイヤ空気圧 (4輪)
通常
FL / FR / RL / RR の空気圧 (kPa)
操作方法
タッチ操作
操作動作
タップ 次の画面へ切り替え(通常画面)
スワイプ 上 / 下 音量を調整(左端にバーが表示)
ロングプレス (0.65秒) 受信情報表示画面へ切り替え
そのあと画面をタップすると設定メニューへ
物理ボタン (M5Stack CoreS3)
ボタン動作
○ ボタン 短押し SD カードにスクリーンショットを保存
○ ボタン 長押し グラフ履歴をクリア
GEAR 画面 — RPM しきい値の変更

RPM バー上を 左右にドラッグ すると、Yellow / Red しきい値をリアルタイムで変更できます。 設定は電源を切っても保存されます。

RPM バー(例: Yellow=5000 / Red=7000)
しきい値の意味
Yellow Zone — この RPM 以上で背景が黄色に変わります(ソフト警告)
Red Zone — この RPM 以上で背景が赤くなり、警告音が鳴ります
WARN 警告システム

ワーニングはロガー開発キット本体からのワーニング設定を受けて発動します。WARN 値(0〜100%)は CAN / BLE 経由で受け取ります。

WARN 0正常。警告なし。
WARN 1〜99%温度値(水温・油温)が赤色に。断続的な警告音(割合が上がると音の間隔が短くなる)。
WARN 100%画面全体が赤く点滅。温度値は黒文字。連続的な警告音。
設定メニュー

画面をロングプレスすると受信情報表示画面に切り替わります。その画面をタップすると設定メニューに入ります。

メインメニュー
表示項目設定
メニュー項目内容
Connect Setting 接続関連設定。
RaceChrono BLE(RaceChrono転送のON/OFFとペアリング)
LogDevKit CAN(ロガー開発キットからのCAN受信の有効/無効,CAN monitor・savvy)
LogDevKit BLE(ロガー開発キットからのBLE受信の有効/無効,CAN接続時はCANが優先されます)
Display Setting Rotation(画面回転)
Select Graph(画面ON/OFF)
Pressure Display(各画面内のOil.P(油圧)とVac.P(インマニ圧)表示を切替)
※Connect SettingでLogDevKit Disableに設定している場合は自動でVac.P固定となります
Warning Setting 温度、油圧のワーニング設定/ ロガー開発キットから受信したワーニングレベル 有効/無効
ワーニングレベルは1%で間隔長めで鳴り始め、100%で最短間隔で連続発報します
FW Update SD カード経由でファームウェアを更新する(SD に firmware_ota.bin が必要)
Reset Settings すべての設定をデフォルト状態に戻す
設定内操作
操作動作
スワイプ 上 / 下項目を選択 / 値を変更
タップ選択中の項目を決定 / ON-OFF 切替
ロングプレス前の画面に戻る
Connect Setting
BLE to Racechrono
BLE to Racechrono の動作
  • Transfer OFFにするとBLEの送信停止。
  • Transfer ONでペアリングボタンを押すと60秒間ペアリング可能。
  • その間にCANMoniをペアリングする。
  • CANMoniをRacechronoに追加
    Racechrono→設定→その他のデバイスを追加→Racechrono DIY→Bluetooth LE→CANMoni→CAN-Busを選択→OK
  • Racechronoの車両情報(CAN-busチャネル設定)
    ロガー開発キットにOBDLinkを接続してCANbusモニタする際の設定と同じ。
    CAN-busチャネル設定の方法、設定ファイルについてはこちらをご参照ください: https://note.com/mk_morly/n/nff2881674c35
  • ※ペアリングしていない場合はRacechronoへ転送を行いません
CAN from LogDevKit の動作
  • CAN monitor単体で使用する場合はDisableにする。
  • Disableにした場合はロガー開発キットからのCAN受信が無くても警告は出ない。(油圧、デフ温度など)
CAN フレーム ID

以下はロガー開発キット向けの CAN フレーム ID です。設定メニュー → Connect Setting → CAN from vehicle で変更できます。

ID1〜3 はロガー開発キットが送信する CAN の ID を設定します。ロガー開発キットがデフォルト設定のままであれば変更する必要はありません。

水温・油温・回転数などは自動で車両の CAN 情報を取得します。

CAN Setup
フレーム初期値内容
ID10x7FEOilP / WARN / DT / VBAT
ID20x7FFギア / MT
ID30x7FDタイヤ空気圧 4輪

CAN 設定画面の monitor ボタンで CAN バスのパケットをリアルタイム監視できます。

SD カード(MAX 16GB)
ファイル用途
firmware_ota.binOTA ファームウェア(更新時に配置)
graph_*.binグラフ履歴画面のバックアップデータ。graph_oil.bin / graph_throttle.bin / graph_g.bin / graph_brake.bin / graph_brake_abs.bin などを含みます。
opening.jpg起動時のスプラッシュ画像。ファイルがなければ表示なし。
ステータスバー(画面上部)

画面上部の帯は受信状態によって色が変わります。
CAN または BLE の受信がなくなると、該当データの文字が黄色になり、画面上部の帯も黄色になります。
受信途絶が長時間続くと帯が黄色と黒で点滅します。

表示例と説明
ソース(CAN/BLE) | WARNINGの音量 | RaceChronoへの転送レート(接続中のみ)
上端の帯に表示される項目の例です。実際の画面では受信状態に応じて内容が変わります。
通常(受信中)
帯は黒。CAN ステータスを白文字で表示。
受信途絶(Stale)
帯が黄色になる。該当データの文字も黄色で表示。
CAN モニター(拡張機能)

日常運用で必須ではない拡張機能です。設定メニュー → Connect Setting → CAN from vehicle の monitor ボタンで起動します。
指定した CAN ID のフレームをリアルタイムで受信・表示し、選択したバイトの値をグラフで確認できます。

終了するにはリセットまたは電源の入れ直しが必要です。

CAN モニター画面
操作動作
<< ボタン監視 ID を 1 つ前へ
長押し: 受信履歴のある ID へジャンプ
○ ボタン受信ログの凍結 / 解除
>> ボタン監視 ID を 1 つ次へ(自動スキャン ON/OFF)
長押し: 受信履歴のある ID へジャンプ
グラフをロングタップグラフの時間軸を切り替え(10s / 30s / 60s)
凍結中 スワイプ上下ログ履歴をスクロール
SavvyCAN 連携(拡張機能)

こちらも解析用途向けの拡張機能です。通常の温度監視・ワーニング用途では必須ではありません。500kbpsで標準IDのみ対応です。

SavvyCAN用I/F
CAN 設定画面で savvy ボタンを押すと開始します。専用画面に移動し、CANバスの受信フレームをPCに送ります。同時にSDカードへGVRET形式(csv)で保存されます。

SavvyCAN 接続手順
1. M5Stack を USB で PC に接続します。
2. CAN Setup 画面で savvy を押します。
3. SavvyCAN の接続設定で LAWICEL / SLCAN Serial を選びます。
4. COM 番号は PC により異なるため、デバイスマネージャー等で確認してから選択します。
5. 現状は Serial Port Speed の設定は不要です。CAN は 500kbps 固定 です。

CAN モニターは画面表示と SD ログ向け、SavvyCAN は PC 解析向けです。